利用者・ご家族の相談対応体制をつくる
相談を受けた職員が一人で抱え込まないよう、窓口・管理者への共有・安全確認の流れをあらかじめ決めておきます。
1. 相談を受ける窓口を決める
現場の職員が「誰に、どの方法で相談するか」を迷わないよう、相談窓口と担当者を明確にし、職員へ知らせます。施設内の担当者に相談しづらいときの連絡先も検討します。
介護・福祉の現場では、利用者本人や家族との継続的な関係、ケアの安全、サービス提供体制を踏まえた対応が必要です。窓口担当者が複数の施設・職種を支援できるよう、本部やエリア責任者との連絡経路も決めておきます。
- 相談を受け付ける人と連絡方法
- 夜間・休日など通常の担当者がいない場合の連絡先
- 管理者や本部へ共有する条件
- 相談内容を記録・保管する場所と閲覧権限
2. 職員の安全を優先する
相談があったら、出来事の分類を急ぐ前に、相談した職員の安全と体調を確認します。継続的な対応が必要な場合は、可能な範囲で複数職員で対応すること、管理者がその場の方針を示すことなどを自社の手順として定めます。
暴力や具体的な脅迫など、差し迫った危険がある場合は、安全確保を最優先にし、施設の緊急時手順に従って警察・救急等への連絡を検討します。
3. 事実を組織で確認する
担当者が一人で相手方の話と職員の記憶を照らし合わせるのではなく、必要な範囲で関係者に確認し、経過や資料を整理します。記録は、対応の振り返りや職員へのフォローにも役立ちます。
「カスハラに該当するか」「法的にどう評価されるか」は個別事情を踏まえた判断が必要です。AIの分類だけで決めず、企業内の責任者が事実と社内手順を確認してください。
4. 定期的に手順を見直す
相談件数や対応経過を振り返り、職員への周知・研修、相談担当者の支援、利用者・家族への案内、記録方法などを見直します。集計値は組織の運用を検討する材料であり、個別事案の法律判断を示すものではありません。
カスタマーハラスメント防止措置に関する改正労働施策総合推進法は、2026年10月1日施行と厚生労働省が案内しています。事業主に必要な措置の具体的な内容は、最新の指針・公的資料で確認してください。
厚生労働省の制度案内 ↗労働施策総合推進法 ↗