対応記録に残す項目と、事実のまとめ方
時間が経ってからでも経過を確認できるよう、評価や推測と分けて、見聞きした事実と対応を記録します。
記録に含めたい基本項目
相談記録は、後から別の担当者が読んでも出来事と対応の順序を追えることが大切です。社内で記録様式を用意し、相談者が分かる範囲から記入できるようにします。
記録項目の例
- 受付日時と出来事が起きた日時
- 場所・連絡手段(対面、電話、メール等)
- 相手との関係(利用者、家族、取引先など)
- その場にいた人・対応した職員
- 相手の言動と要求(できるだけ具体的な表現)
- 職員側の応対とその後の経過
- 相談者の安全・体調・希望するフォロー
- 関連する記録資料や承認者、次の対応期限
事実と受け止めを分ける
「怒鳴られた」「脅された」といった要約だけでは、実際の言動や状況が分かりにくいことがあります。可能であれば、声の大きさ、時間、回数、発言内容、対応者が何を伝えたかを具体的に残します。
事実の記録と、相談者がどう感じたか、担当者がどう受け止めたかは別欄にします。記録をAIで整理する場合も、入力にない事実を補わず、不明な項目は「未確認」として残す運用が適しています。
関連資料を保管する
メール、書面、面談メモ、通話記録、録音・映像などが関係する場合は、組織の保管ルールに従って扱います。取得や利用の可否、保管期間、アクセス権限については社内規程を確認してください。必要以上の録音や個人情報の収集は避けます。
個人情報を必要な範囲にする
利用者本人・ご家族・職員の情報を含むため、相談対応に必要な情報だけを記録し、閲覧できる担当者を限定します。保管期間、削除方法、外部サービスへの入力可否をあらかじめ組織で決めます。
記録は法律判断の代替ではありません
記録が整っていても、それだけで顧客等の言動がカスタマーハラスメントに該当するか、違法かが決まるものではありません。事実確認と対応方針は企業の責任者が行い、必要な法的評価は弁護士にご相談ください。
厚生労働省 カスタマーハラスメント対策企業マニュアル(令和8年度改訂版) ↗